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2点指定長方形の使い方

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スケッチ機能の中でもかなり多く使うこととなるであろう「2点指定の長方形」について、使い方をまとめてみます。

一通り説明した後に、実際にやってみられる練習問題も合わせて掲載しますので、使い方に不安のある方は練習してみてくださいね。

基本的な2点指定の長方形の使い方

この機能はスケッチモードで使用するものですので、スケッチ面の指定までは済ませておいてください。

スケッチ面の作り方がわからない場合は、以前にスケッチ機能を紹介した記事を用意しましたので、そちらを参照してくださいね。

スケッチ機能とは?

今回は何も作られていない新規デザインに長方形を作る流れで説明していきましょう。

まずはコマンド選択から

上部のツールバーから「スケッチ」という文字をクリックし、その中の「長方形」にマウスカーソルを当てて表示される「2点指定の長方形」をクリックします。

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長方形の大きさを決める起点と終点を選ぶ

デザイン全体の中心に当たる原点をクリックしてから、画面右上方向にカーソルを動かすと、灰色で描かれた枠が広がっていくのがわかるでしょう。

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この枠が作ろうとしている長方形の形を表しているものです。

この状態だと、2箇所表示されている数値入力枠の一つが反転表示になっていると思います。

ここに数値を入れると、長方形はその大きさで作ることができるようになるのです。

Tabキーを押せば、2つの入力枠を行き来できますので、左側の入力枠が反転するように移動させてください。

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そこでキーボードから「50」と入力し、Tabキーを押して次の入力枠へフォーカスを移動させましょう。

すると今入力した場所に、鍵のようなマークが表示されたのがわかるでしょうか?

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これはユーザーが数値入力した場合に起きる変化で、入れた数値が変化しないように固定されているという印です。

試しにマウスカーソルを動かしてみるとわかりますが、ここの数値がどうやっても変わらない状態になっているはず。

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マウスだけで正確な大きさを作るのは無理ですから、この固定機能も利用しながらモデルづくりをしていきましょう。

今の状態だと、下側の入力欄が反転しているでしょうから、このまま「100」と入力してください。

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数値が入力欄に入ったら、エンターキーを押して確定させれば、長方形のスケッチが出来上がります。

ここでエンターキーを押す前にTabキーで入力欄を移動すれば、先に入力した数値を修正することも可能です。

修正が終わったら、エンターキーで確定させてしまいましょう。

これで横幅100ミリ、縦50ミリの長方形スケッチが完成します。

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大きさは自由に修正できる

この完成したスケッチのように寸法線がついている場合は、縦や横の長さを修正するのも簡単です。

修正するには、寸法値をダブルクリックして数値を入力するだけ。

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例えば横幅を100ミリから120ミリに修正する場合なら、「120」と入力してエンターキーを押しましょう。

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それだけで幅が120ミリに調整されましたね。

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よく使う機能ですので、覚えておいてください。

長方形ができたあとは

ツールバーの右端に表示されている「スケッチを停止」ボタンを押しておくのを忘れないようにしてください。

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立体に関するメニューを選べば、自動的にスケッチモードは解除されますが、意識して操作していることが大切です。

この長方形を実際にモデル化する場合には、「押し出し」機能を使って立体化可能。

押し出ししてみると、以下のような直方体が完成します。

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簡単に使える機能ですが、頻繁に使いますので迷わないように練習しておきましょう。

2点指定の長方形を使ったチュートリアル

他の機能も合わせて使うことになるチュートリアルを2つ用意しました。

すでに使い慣れているなら問題ありませんが、まだ不安が残るという人は、並べて表示させながら練習してみてくださいね。

横100ミリ×縦50ミリの長方形を描く

先程も作り方を見せましたが、簡単な長方形を作ってみることにしましょう。

完成状態は以下の図のようになります。

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分かる人はそのまま作成してください。

わからない人には解答例を載せておきますので、ひとつづつやってみましょう。

「2点指定の長方形を描く」解答例

先ほどと同じようにコマンドの選択から始めます。

「スケッチ」をクリック、「長方形」にマウスカーソルを当て、「2点指定の長方形」を選びましょう。

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スケッチの作成面は、下側の面を選べば問題ありません。

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さきに説明したものと同じような作り方になりますから、今回は違う機能も使ってみることにします。

説明で行ったように原点を起点として選び、終点方向にマウスを移動させるところまでは同じ。

ただし今回は、数値入力をここで行わずに、あえて適当な大きさでクリックしてしまいましょう。

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すると寸法入力したときと同じような長方形ができたと思いますが、今回は寸法が表示されていませんね。

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大きさの決まっている長方形なのですから、指定するための寸法は必要です。

そのため、ここから寸法をつけることにしましょう。

図形に寸法を描くためには、「スケッチ」をクリックしたあと「スケッチ寸法」を選びます。

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この状態で長方形の下側にある線をクリックし、そのままマウスカーソルを下に移動させます。

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すると寸法線が表示されましたね。

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適当な位置まで寸法を移動させてクリックすると、数値の入力ができるようになります。

ここへ「100」と入力し、エンターキーで確定させましょう。

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横の寸法が100ミリに調整されました。

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同じようにして左側の辺から左に寸法線を描き、「50」を入力して縦の大きさも50ミリに調整すれば完成です。

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今回は寸法を別に作ってみるという、あえて手間のかかる方法を使ってみました。

これは「一つのもの」を作る方法が「一つではない」ことを知ってもらうためです。

幾つもの機能を組み合わせれば、様々な手順で同じものを作ることができるようになりますよ。

そのためにもたくさんの機能を知っておくことは重要なのです。

組み合わさった直方体を作る

次の課題は、すでに作ってある直方体から目的の形状を作るというものです。

課題のもととなる初期図形は以下のリンクからダウンロードして下さい。

組み合わさった直方体練習用.f3d

ダウンロードができたら、そのまま「データパネル」へドラッグすれば取り込みが完了します。

わかりにくい場合は、以前の記事を参照してくださいね。

ダウンロードしたデータの取り込み方法

初期図形をダウンロードすれば、以下の形状が収められていることがわかるでしょう。

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この図形を下の完成形にするのがこのチュートリアルの目的です。

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それぞれの辺に寸法を書き込んでいますので、クリックして拡大し、最終形を確認しておいてくださいね。

方法がすぐに分かるという人は、そのまま実践してください。

分からない人のために、ここから説明を掲載します。

順番にやれば簡単ですので、ひとつづつやってみましょう。

「組み合わさった直方体を作る」解答例

今回の目的は、要するに下の図のあたりに指定した大きさの突起ができればOKということです。

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そのための方法は、やはりスケッチを作ることから始めなければなりません。

今回はスケッチ面を作るという動作を別にやってみることにしましょう。

下の図のように「スケッチを作成」コマンドを選択した後、突起を作りたい面を選択します。ScreenClip

すると選択した面を正面に見る、スケッチモードに入りましたね。

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ここでこれまでと同じように、「スケッチ」「長方形」「2点指定の長方形」を順番に選択していきます。

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背後に見える直方体の角を始点として選択し、そのまま右上方向へ適当にカーソルを移動させておきます。

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今回作るのは縦横ともに50ミリの正方形で構いませんから、最初に説明した数値入力の方法を利用し、以下のように操作します。

  • 「50」とキーボードから入力
  • Tabキーを押す
  • 「50」とキーボードから入力
  • エンターキーを押す

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この操作で上の図のような形ができあがっていれば成功です。

オービットで回転させ、押し出す方向が見えるようにしておきましょう。

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次は「作成」メニューから「押し出し」コマンドを選択します。

ツールバーが標準なら、作成のツールバーに表示されているはずですから、そこから選んでください。

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すると押し出しメニュー用の操作ウィンドウが開き、設定できるようになります。

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しかし今回は特に設定を弄る必要はありませんから、このまま対象面の選択に移りましょう。

先程作った正方形の面を押し出し対象として選択すると、面の上に矢印が表示されました。

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あとはこの矢印を引っ張るように操作すれば、選択した面が突き出してくるのがわかるはずです。

少し離れたところに数値が表示されているはずですので、その数値が50ミリになるまで移動させましょう。

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正しく加工できたことが確認できたら、エンターキーを押して確定します。

これで目的の形状が完成しました。

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まとめ

他の基準点で長方形を作るコマンドもありますが、いずれにせよ基本的な形を作り上げる段階ではよく使う機能です。

僅かな作業効率の差が、複雑な図形を作っていけば大きな差にもつながりますので、意識的に練習するようにしてくださいね。

ポイントとしては、

  • スナップが使えるポイントを始点として、正確に選ぶこと
  • マウスで大きさを決めようとせず、数値入力を活かすこと
  • 使用回数が多いときはツールバーに表示させて使うこと

などが作業効率に影響するでしょう。

基本だからこそしっかり慣れておいていただきたいと思います。

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