位置合わせの基本的な操作

   

位置合わせ機能には、合わせる対象を選ぶ順番やその設定内容によって結果が変わってしまう要素を含んでいます。

正しい順番を知らず、設定の方法が分からない状態では、思ったような位置合わせはとてもできないということですね。

基本的な位置合わせに関する知識をまとめておきますので、Fusion360の勉強に役立ててください。

位置合わせの基本説明に使用するモデル

今回使用するモデルは、以下のような3つのボディが用意されているものです。

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このモデルはダウンロードできるようにしておきますので、一緒に試してみたい方は下のリンクからダウンロードしてFusion360に取り込んで下さい。

位置合わせの確認用モデルダウンロード

ダウンロードと取り込みの方法はこちら

位置合わせの基本的なルール

まず知っておいてもらいたいのは、位置合わせの選択には順番があるということです。

選ぶ順番次第で結果が変化しますから、指定の流れに慣れてしまう必要がありますよ。

位置合わせ機能はツールバーに表示されている「修正」をクリックし、表示されるドロップダウンから「位置合わせ」を選択することで使えるようになります。

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私の場合は、あまりにも頻繁に使う機能であるため、常にツールバーへ表示させていますよ。

位置合わせが起動すると、下のようなウィンドウが表示されます。

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最初は「始点」の横の「選択」マークがフォーカスされた状態になっていますから、この状態で始点選択を行います。

ここでは円盤の中心点を選択してみることにしましょう。

円盤の中心点にマウスカーソルを近づけると、点の選択マークが表示されます。

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この状態でクリックして下さい。

すると下の写真のように、円盤の中心点が選択された状態になるとともに、ウィンドウの始点が「1選択済み」に変わって、終点にフォーカスが移動しましたね。

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次は終点を選びます。

今回の終点は、三角柱のこちらを向いている面の中心を選んでみることにしましょう。

先程円の中心を選んだときと同じように、側面の四角形の中心付近にマウスカーソルを移動させ、点の選択マークが表示されたらクリックします。

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すると最初に選んだ円盤が、三角柱の側面に貼り付いた状態となったはずです。

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これを真上から見ると下の図のような状態で、完全に密着していることが分かると思います。

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このように手作業では調整していては、とても出来ない正確な位置合わせを可能にしたのが「位置合わせ」機能で、モデル配置では非常によく使われる機能なのです。

今回位置合わせしてみたことでわかったとは思いますが、位置合わせで移動するのは「始点」として選択したものとなります。

つまり、

「始点」が「終点」に移動する

ということですね。

移動したいものを選んでから、「移動させたい場所」をクリックする。

作業の順番を決める大事なポイントですので、必ず覚えて下さい。

位置合わせで表示されるウィンドウの操作

全ての位置合わせ操作で共通することとして、設定用ウィンドウの操作があります。

先程の場合で見てみると、下のように表示されているはず。

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この中で「始点」と「終点」については意味が理解できたと思いますので、他の要素について簡単に説明しておきましょう。

オブジェクト

選択対象を設定する項目です。

幾つかのボディをまとめてコンポーネントを作っている場合、動作に違いが生まれてきます。

例えば、今回使用している「位置合わせ確認用モデル」を他のデザインに取り込んだ場合で確認してみましょう。

自分でやってみる場合は、新規デザインを作成し保存してから、データパネルからドラッグして下さい。

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移動させる相手を用意するために、適当な直方体を作っておきます。

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直方体の作り方が分からない場合は、以前の記事を参考にして下さい。

2点指定の長方形を作る

下のような状態が作れたら、「オブジェクト」の選択によって何が変わるのか実験してみましょう。

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「ボディ」を選ぶとコンポーネントを「始点」として選択できなくなる

下のようにオブジェクトとして「ボディ」を選択していると、このデザイン内で作った部分ではない、取り込んだものについては選択できなくなってしまいます。

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逆にこのデザイン内で作成した直方体は選択できますね。

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つまり、他のデザインから取り込んだものはコンポーネントとして取り扱われるため、「ボディ」で選ぶことはできないのです。

コンポーネントを位置合わせしたい場合には、オブジェクトを「コンポーネント」にセットしましょう。

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ただし、位置合わせの目的位置を示すための「終点」としてなら「ボディ」でコンポーネントを選択することができます。

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この場合は、「移動するもの」という意味ではなく、「移動する位置」であるため、対象が何であっても問題にならないということでしょう。

使っていると自然に理解できてくることですが、最初は戸惑うかもしれませんので、この機会に覚えてくださいね。

基本的に移動はコンポーネント単位で動く

試しにこの状態で今回作った直方体を、取り込んだコンポーネントに位置合わせしてみましょう。

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結果は下の画像の通りで、予定通りといえば予定通りですねw

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では元の状態に戻し、逆に移動させてみることにします。

先程も説明しましたが、コンポーネントを移動させることになりますので、位置合わせのオブジェクトには「コンポーネント」を選びます。

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さっきと同じように円盤の中心を「始点」として選択します。

そしてデザイン内で作成した直方体の手前面中心を「終点」として選びます。

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すると以下のような状態になりますね。

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これは取り込まれたものがコンポーネントとして扱われているため、位置合わせでも一緒に動いているということなのです。

仮にこの状態でそれぞれのボディ単位で位置合わせをしたいと考えた場合、事前に幾つかの手順を踏んでおく必要があります。

コンポーネント内のパーツを別々に位置合わせする方法

コンポーネントは「一つの塊」として取り扱われるため、別々に移動させるためには、前もってこの関係を断ち切っておかなければなりません。

つまり塊状態のコンポーネントを、バラバラのボディとして扱えるようにするための作業が必要なのです。

コンポーネントをボディ単位で選択するためには「ブラウザ」内に表示されている、コンポーネント表示を見つけましょう。

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名前は取り込んだファイル名となりますので、この表示と違うかもしれませんが、同じ条件で作っていればコンポーネントは一つしか無いはずですから、すぐに分かりますね。

このコンポーネントの中身を見てみると、ボディが3つ含まれているのがわかるでしょう。

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この「ボディ」表示を選択すればそれぞれのボディが選べそうですが、選ぶことはできません。

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また、よく見ると「ボディ」表示の先端についている電球マークが薄くなっているのがわかります。

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この状態は、別々に選択することができないという意味。

理由は、このコンポーネントが他のデザインからリンクされていることで、編集が制限されているからなのです。

つまり、リンクされている元に変更が及んでしまうような内容は、できないようになっているということ。

リンクは「同じプロジェクト内」からパーツを取り込んだ場合、自動的に設定されます。

別々に動かすためには、リンクを解除する必要がありますね。

手順は簡単で、ブラウザのコンポーネントにマウスカーソルを合わせて右クリックし、表示されるメニューから「リンクを解除」を選ぶだけ。

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もしも右クリックでメニューが出てこないときは、何かの機能メニューが選ばれていると言うことですので、「選択」メニューを選んでからもう一度やってみましょう。

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すると鎖のようなマークが消えてリンクが解除されます。

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この状態なら、コンポーネントに含まれている要素を、それぞれ別々に動かすことができるようになります。

試しに円盤を今回作った直方体に位置合わせしてみましょう。

この場合は、コンポーネント全体ではなく、円盤だけのボディを選ぶことになりますので、位置合わせのオブジェクトには「ボディ」を選択します。

このまま円盤の中心点付近にマウスカーソルを移動させると、リンク解除前には現れなかったマーカーが表示されましたね。

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クリックして「始点」として選択し、終点として直方体の手前面中心を選ぶと、

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無事、円盤だけが位置合わせされました。

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これでそれぞれのパーツを自由に移動させることができますね。

ちなみに、リンク解除した状態でコンポーネントごと位置合わせしたい場合には、先ほどと同じようにオブジェクトとして「コンポーネント」を選べば大丈夫。

それぞれがボディとして選べるようになっていますから、「始点」としてでも選択可能です。

同じようにやってみると、

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コンポーネント単位での移動もできるようになります。

自由に位置合わせができるためには、これらの理解も必要になりますので、何度も動かしてみてもらえればと思います。

反転

位置合わせをした場合、想像していたのと結果が違ってしまう場合があります。

例えば下の図で、直方体の側面中心に円盤の中心点を合わせようと思ったら、結果として得たいものは面同士が張り付いている状態ではないでしょうか。

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期待しているものはこんな結果だったはずです。

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しかし実際にやってみると、こんな形になってしまう場合もありえます。

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こんな時に役立つのがこの反転機能です。

反転のマークをクリックすると、

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移動させられる側の向きが反転し、期待したとおりの結果となりました。

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この機能は、位置合わせで選ぶことができるすべてのケースで利用可能ですから、思った通りの結果にならなかった場合は押してみることにしましょう。

角度

先程の反転とよく似た機能ではありますが、「点」を「点」に位置合わせするケースでしか表示されないのが角度機能。

例えば三角柱の面取りされた中心を円盤に合わせ、観覧車のような形状を作りたい場合で考えてみましょう。

結果としてできてほしいのはこんな形状でしょう。

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しかし実際に選択するだけでできるのは、こんな形状になってしまいます。

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そんなときに使えるのが角度です。

角度の横にあるマークをクリックすると、

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元の位置を中心に90度回転しましたね。

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もう一度押してみると、期待通りの結果となりました。

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最初に作った三角柱が多少回転していましたのでまっすぐとはなりませんが、概ね期待した結果となったはずです。

点と点で位置合わせする場合は、この機能を使わなければ思った通りにならないケースは多くありますので、覚えておいて損はありませんよ。

まとめ

ここでは位置合わせに関する、基本的な知識をまとめておきました。

頻繁に使用することになる位置合わせ機能ですから、これらは理解した上で使えるようにしてくださいね。

今回の記事を簡単にまとめると、

  • 位置合わせは始点が終点に移動すること
  • 動かしたい対象によってオブジェクトの選択を変えること
  • 思った通りの結果にならなかったら、反転や角度機能で調整を行うこと

となるでしょう。

知っているのといないとでは、作業の進み具合にも差が出てきます。

上手に使いこなせるようになってくださいね。

 - コマンドの使い方, モデル, 修正