Fusion360には、他の3Dソフトでも表示されていることの多い、コマンドを集めたツールバーが用意されています。
しかし、他のソフトの場合は「どのツールバーを表示するか?」は選ぶことが簡単に出来ても、その内容まで細かく設定するのは設定画面を開いて作業するなど、ちょっと面倒なものですね。
その点Fusion360なら、よく使う項目を簡単に出し入れすることが出来ますから、設定の面倒は感じなくて済むでしょう。
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ショートカットキーが固定されているから?
これだけ見るとFusion360が扱いやすくて、操作の点で優れているように見えてしまうかもしれませんが、別段そういうわけでもありません。
メニューのカスタマイズが簡単にできる代わりに、他のCADソフトでは普通できるものが多い「ショートカットキー」のカスタマイズが出来ないのです。
普段からCADを使っている人なら、多く使うメニューはショートカットキーを設定しておき、キーボードから起動するようにしている人が多いでしょう。
その点でFusion360は、他のCADよりも使うのに手間がかかりやすいCADでもあるのです。
Autodesk社さんには、ぜひともショートカットキーのカスタマイズができるような設定を作成していただきたいものです。
そんな理由から、少しでもメニューを開く時間を短縮するため、このツールバーを操作する作業は、結構頻繁に使うことになるはず。
使い方は簡単ですので、一度覚えておけば問題なく使えるようになるでしょう。
ツールバーにコマンドを追加する方法
ツールバーから選択することのできるメニューなら、どんなものでもツールバーの表面に並べることが出来ます。
手順は簡単なものですが、例を挙げて手順を紹介してみましょう。
例えば、「スケッチ」の中から「楕円」コマンドをツールバーに表示させてみることにしますね。
まずは、表に出したいメニューを普通の手順で表示させましょう。
ツールバーから「スケッチ」を選んで、マウスでクリックします。
するとドロップダウンメニューが表示されますので、その中から「楕円」のコマンド上にマウスカーソルをアテてみてください。
楕円コマンドがグレーで色付けされて、マウスがあたっていることが分かりますね。
この時、コマンドの一番右を見て欲しいのですが、曲がった矢印が表示されていると思います。
この表示されている矢印が、ツールバーに表示することを指示するスイッチで、この部分をクリックすると、
無事楕円コマンドがツールバーに表示されましたね。
ちなみにツールバー上に出すことのできるコマンドは、メニューを更に展開した先のものも含まれています。
例えば、「スケッチ」の「円」から「2接線指定の円」をツールバーに表示する方法は、先ほどと同じようにメニューを辿って目的のコマンドを見つけ、コマンドの右端に表示される矢印をクリックするだけ。
この矢印をクリックすると、一段奥に入ったコマンドでしたが、ツールバーに表示させることが出来ました。
今回は例を示すために「スケッチ」コマンドから取り出しましたが、他のコマンドも同じような方法で、簡単にツールバー上に表示させることが可能です。
無駄なマウス操作やクリックの回数を減らすためにも、使う頻度の高いものはこまめにツールバーに出しながら作業しましょうね。
ツールバーに表示したコマンドを消す方法
ツールバーに表示させたコマンドは、表示させるのとほぼ同じ方法で消すことが可能です。
先ほど表示させた「楕円」コマンドを消す方法で紹介してみますね。
「楕円」コマンドを消すためには、表示させた時と同じようにメニューを開く必要があります。
そして「楕円」コマンドにマウスカーソルを当ててみると、
先ほどとは違い、右端のマークが曲がった矢印ではなく、バツマークになっているのがお分かりかと思います。
ツールバーに表示したコマンドの場合はこのようにバツマークが表示されるのです。
このバツマークをクリックすると、表示されていたコマンドのアイコンが消え、コマンドが減っているのがお分かり頂けると思います。
一つ一つのコマンドを消す場合はこれで問題ありませんが、最初の状態に戻したいという場合や、各コマンドのパネルだけ戻したいという場合は、ツールバー上で右クリックすると表示されるショートカットメニューから、まとめて追加分を消し去ることも可能です。
頻繁に追加したり消したりという必要に迫られると思いますが、使い慣れていればコマンド選択のついでにやってしまえるような作業ですから、こまめに出し入れして効率的な作業を進めましょう。
ウィンドウの幅によって表示できるコマンド数は変わる
ツールバーの幅は、Fusion360のウィンドウそのものの幅によって変わってきます。
たくさんのコマンドを出しておけば便利そうに感じますが、実際はツールバーの幅によって表示できる個数に限度がありますし、あまり多すぎると結局選ぶのに時間がかかってしまう結果にもなりかねません。
作業の流れによってコマンドの使用頻度は変わってきますから、その時点で必要なものに限定して表示させておくようにすると、ムダもなく効率を高める効果も大きくできるでしょう。
使う頻度の高い機能ですから、素早くできるように練習しておいてくださいね。